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森雅樹xDJ Sal

VOL.3

森雅樹

EGO-WRAPPIN'

DJ Sal

Chant Down BabyLon

EGO-WRAPPIN'

森雅樹

DJ Sal

Chant Down BabyLon

名古屋クラブクアトロ30周年スペシャルトークも最終回の第3弾を迎えました。今回はエゴラッピンのギターと作曲を手がける森雅樹と、名古屋のクラブ・シーン、スカ・シーンを牽引するDJSalのお二人の対談。出会いから既に20年以上経つ二人は、音楽的な絆で深く繋がりお互いを認め合う存在。出会いの当時から今に至るまでの音楽遍歴を語ってもらいました。
京都「ブラック・アーク」とデタミネーションズ。
森:京都にジャマイカン・ヴィンテージを専門に扱っている「ブラック・アーク」というレコード店を介して知り合ったのかな。サトウ・ザ・タイガーという京都のレコード妖怪がおって、その友達の名古屋のレコード妖怪がSal君(笑)。僕もレコードが好きやったから、ブラック・アークの店主の小島さんや京都の子たちやサトウ君と仲間で。サトウ君は当時大学生やったんちゃうかな?
Sal:そうそう。仙台から来てて、ブイブイいわしてた(笑)。
森:サトウ君は名古屋にもライブとか行ってたから、それでSal君を紹介をしてもらって。それからSal君に会う度に、ミックスCDと僕が好きそうなレコードを1枚くれて。Sal君が女性やったら僕は絶対オチてる、マメだから。
Sal:(笑)。エゴラッピンの名古屋公演の時とかに会ってたね。当時の僕らの共通項はジャマイカン・オールディーズであり、それとデタミネーションズ。サトウ君も僕もライブがあればどこへでも追っかけてた。
森:僕もデタミネーションズが大好きやったから、より彼らに近づくために「alovesong」という僕の作った曲を演奏してもらったり。そこから個人的な交流も生まれてブラック・アークに連れてってもらったのが一番最初。順番としてはそれからサトウ君と知り合って、Sal君を紹介してもらった。

森雅樹xDJ Sal

森:僕が音楽を好んで聴くようになったのは中学1年の頃。近所にレンタルショップができたのが大きかったですね。3つ上の兄がメタル系のバンドをやっていたので、ロック以外のジャンルで自分の好きな音楽を探すように聴いていました。ブラック・コンテンポラリーやRAPを好んで聴いていました。特にRAPかな。ビズ・マーキーやDJジャジー・ジェフ&フレッシュ・プリンス。フレッシュ・プリンスってウィル・スミスだよ。そこからミドルスクールと言われるような、デ・ラ・ソウルとア・トライブ・コールド・クエストが出てくると、色んなレコードをサンプルに使うようになるでしょ?それでその元ネタを探すようになって、音楽の幅が広がっていった。ジャズやソウルも聴くようになった。それをレンタルCD屋で借りてカセットテープにダビングしてたな。カセットテープもそれぞれこだわりがあって、僕はTDK派だとかね。
Sal:森君の細部へのこだわりは、その頃から始まっていたんだね。僕は19歳の時に名古屋のクラブ・ブッダにカセットテープを持ち込んだのが始まり。当時は自分で作ったミックステープを聴いてもらって、「これだったらやっていいよ」って言われてイベントをやるんですけど、そのうちにルード・プレッシャーズという名古屋のスカ・バンドの山口君と出会って、今でも一緒にやっている。それが「CHANTDOWNBABYLON」の始まり。
森:僕が初めて自分の音楽として活動を始めたのは、よっちゃん(中納良恵)と出会ってからやと思う。それまでは自分で音楽を作ろうなんて考えたこともなかった。そういえばよっちゃんとも最初はカセットテープの交換をしたな。よっちゃんに教えてもらった音楽もある。黒人音楽の魂のこもっているやつとか。
森:ライブハウスのオーナーというのは、すごい目利きだったし、色々教えてもらって僕らのバンドを導いてくれる存在だったんですよ。エゴラッピンでもそうやけど、「このバンドと組んでライブしたらいい」とか「今日のライブは良かった」とか「ここがあかんかった」と。もちろんお互いの信頼関係が必要ですけど、的確なアドバイスをくれて道筋を作ってくれる先生がいる場所ですね。
Sal:僕で言うとそれがクラブかな。でも20歳の時に名古屋クラブクアトロで初めてギャズ・メイオールを観て衝撃を受けた。ライブの前にDJをするスタイル、繋がずにプレイするところ、スカやR&Bが混ざるところ、7インチへのこだわり。ノイズがあったっていいんだよね。ギャズがDJで盛り上げた直後、ライブに繋がるというあのスタイルが本当に忘れられない。でもこのスタイル(DJとライブのセット)ってクアトロがあったからできたんだと思う。

森雅樹xDJ Sal

ギャズ・メイオールとスカ・ミュージック。
Sal:ギャズ・メイオールの魅力って、狙ってないところだと思うんですよ。格好良いと思う曲をプレイする。ただそれだけなのに最高にシビレる。媚びてないし、作為的なものは何もない。そこにものすごくスカを感じるんですよ。
森:スカは演奏も、たまたまそうなっている、そうなってしまったというものも多いんですよ。日本人はその理由を探そうとしてしまうけど、ジャマイカの人は何も気にしていない。ギャズでも、多分ターンテーブルが1つしかなくても、気にせずDJしてしまうと思う。あの人はどこにいてもギャズの世界を作ってしまうから。それが本物の所以やと思う。
Sal:極端な話、ターンテーブルがなくてもギャズなら何かを起こせる。そんな気にさせてくれる(笑)。

Interview&Text/福村明弘
Photo/中野建太
取材協力/遠州屋高尾

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